人気アメリカンシリーズのドラッグスターを6速ミッションにすることができるのかできないのかについてお答えしていきたいと思います。
目次
6速化は基本できない。
まず結論から言いますと、ドラッグスターを6速化にすることは限りなくできません。
ドラッグスターには250・400・1100と各排気量サイズがありますがいずれも5速までで6速にすることは難しいです。
詳しく解説していきます。
まず5速から6速にミッションを切り替えるとなると、ミッションにテコを入れて改造するというよりかは、ミッションを丸ごと入れ替えて変えるようになります。ただそこでドラッグスターにおいてはミッションの6速切り替えキットなるものがありません。
6速にアップしたいというニーズは調べていただいている方がいるように、6速希望はあるかとは思いますが、世間一般のニーズとしてとらえるとお金を払ってまで6速化にしたいというようなそこまでの要望は少なく、カスタムパーツメーカーにおいても採算がとれないことから生産はしていないようです。
6速ミッションを作ってもらうことはできないの?
メーカーに直談判して6速ミッションを作ってもらうことはできないのか?
そう考える方もいるかもしれませんが、これも基本出来ないでしょう。
まず1つだけ作ってくれっていうのはまずありえないです。
メーカーが6速ミッションを作るとなれば、大量生産として商品を作成しないと動いてくれないでしょう。
1台のために100個ミッションを作ってもらうとかであれば動いてくれるかもしれませんが、そんな数いらないですよね。
したがって、メーカーにミッションを作ってもらうことは難しいと考えます。
エンジンを載せ替えて6速にすることは?
もともとが6速ミッションになったドラッグスターではないエンジンを丸ごと載せ替えるとなればできる可能性はあります。
ただし、エンジンのサイズ自体それぞれ違いますし、載せるエンジンが変わればうまく載せることができたとしても燃調などもすべてズレてしまうことになるので、やる価値はかなり薄いです。
エンジンをフレームに載せるために、溶接などの加工をほどこしてうまく乗せることができたとしても、もとのようにスムーズに走ることはまず難しいし、エンジンを載せ替える意味自体がほぼなくなってしまうと思います。
またもっというと、250ccサイズ・400ccサイズアメリカンで見ても、そもそも6速ミッションのアメリカンバイク(Vツイン)がありません。
唯一250ccならアメリカンでエリミネーターがありますが、エンジンの形式自体も全然違うので、まったく違うバイクになってしまいますし、お金や不具合をなしでいきたいと考えるのならドラッグスターベースでいじるよりもエリミネーターそのものに乗ったほうがなんぼか手間もかからず調子よくバイクに乗れます。
6速に乗っているようなフィーリングにはできる
ここまでミッション自体を6速にすることは現実的にはほぼ不可能。エンジン載せ替えも難しいという話をしてきましたが、唯一6速に乗っているような走行フィーリングにすることは比較的簡単にできます。
何をするのかというと、スプロケの変更です。
バイクの前輪・後輪にはスプロケがついていて、このスプロケによって走るときのエンジン回転数が調整されます。
スプロケを高速よりに変更することにより、通常の5速のときよりもより低い回転数になるように調整してやれば、いつもの5速が6速という感じで走ることができます。
スプロケを高速仕様にする弊害
スプロケを高速仕様にすることによりいつもよりも+1速のような感覚で走ることができます。
ただしその弊害はあります。
たしかに高速域でスピードに乗ればよりゆったり走ることができますが、出だしであったり、追い越しをするときの加速力は弱くなってしまいます。
詳しく説明すると、今までが1速・2速・3速・4速・5速となっていたものが、2速・3速・4速・5速・6速になるイメージを想像してもらえればわかりやすいと思います。
最初の1速目が2速になるイメージです。
2速発進をしたことがある人はわかると思いますが、出だしパワーないです。1速のようなするどいスタートダッシュが2速では味わえません。
追い越しのことで言えば4速と5速はどちらがスピードに乗って速いかを考えればわかりやすいです。
当然パワーがあってスピードが速いのは5速よりも4速です。大げさに言えばスプロケで高速化すればいつもの4速が5速、いつもの5速が6速という感覚になってしまうので、アクセルを大きくひねっても全然加速しません。
のんびりスピードが付いてくる感じです。
追い越しは基本しない。常にゆっくりのんびり走るというような感じをもとめていないとスプロケを高速化にするのはあまり適していないように思います。
ドラッグスターでスプロケをいじれるのは250だけ
ここまで6速のような走行フィーリングにするにはスプロケだ!と話してきましたが、肝心のスプロケカスタムをするには駆動方式がチェーンでないといけません。
チェーンのスプロケ調整ができるのは、チェーン駆動方式を採用しているドラッグスター250だけになります。
ドラッグスター400とドラッグスター1100はシャフト方式となっていてスプロケがついておらず調整ができません。
この2車種については、ミッションいじりは難しいと考えたほうがよさそうです。
6速化にするくらいなら排気量のデカいバイクに乗るのが吉
ドラッグスターを6速化することはかぎりなく難しいです。
メーカーで作られているミッション自体ないですし、メーカーに頼んでも1つだけ作ることはまず難しいです。
スプロケで6速のような感じにできるのもドラッグスター250だけになりますし、いざ6速化のようにしてものっぺりゆったりしたフィーリングになるだけで全体的なパワーは落ちます。
![](https://dorasutanavi.com/wp-content/uploads/2020/01/ds-Avatar.gif)
そう考える場合は、ワンランク上のドラッグスターに乗ることがおすすめです。
![](https://dorasutanavi.com/wp-content/uploads/hint.gif)
6速化より排気量を上げるべき
6速化にするよりワンランク上のドラッグスターに乗るのがおすすめ
- ドラッグスター250なら400に乗りましょう。
- ドラッグスター400なら1100に乗りましょう。
排気量がアップすることにより全体的なパワーアップにもなりますし、1速1速の余裕も格段に違います。
排気量が大きくなることによって車体自体もデカくはなりますが、ドラッグスターシリーズはそこまで大きく車体イメージも似ていると思うので、現排気量サイズのまま同行するより、大きい排気量に乗るほうがなんぼか楽だと思います。
ドラッグスター1100までいけばパワーもかなりあるので、6速が欲しいとなることも少ないかと思いますが、いやそれでももう少しパワー・6速が欲しいのなら、ヤマハのロードスターに乗ったり、ハーレーのビッグツインに乗れば間違いなく満足できるのではないかなと思います。
ドラッグスター250とか400に乗っているともう1速欲しいな~ってつい思っちゃいますよね。
物足りないなぁ~っていう方はワンランク上のドラッグスターをぜひ考えてみるのがいいと思います!
実際にそれが一番安上がりで、一番大きな変化があって、走り自体も楽しめておすすめです!
とくにドラッグスターの場合は排気量アップしてもみためはかなり似ていますしね。
以上、ドラッグスターの6速化についてでした。ぜひ参考にしてみてください。
6速を求めるのなら別のバイクに乗るほうがいい。